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グルメ 「“話のタネ”に食べてみた!史上最強 セレブのお取り寄せ」

第22回 りんごの王様「冠雪の実 蜜の宝」1個 二千円  文・わぐりたかし 人気のセレブ番組「世界バリバリ☆バリュー」の放送作家わぐりたかしさんが、番組で紹介した“話のタネ”になる超高級グルメ&食材を毎週1つ、プライベートでお取り寄せ。日々の暮らしを楽しむわぐりさんならではの、よくあるグルメ情報とはひと味もふた味も違う、美味しい生活を綴った食エッセイです。

♪りんご高いや、高いやりんご。
あれ…、りんご可愛や、可愛やりんご、でしたっけ?!

一個2000円のりんごの話です。
当連載のネタ元でもある『世界バリバリ☆バリュー』(毎日放送・水曜夜10時放送)の渡辺高志プロデューサーが、谷村新司の自宅に招待されたときのこと。新しいレストランがオープンすると聞けば誰よりも早くかけつけ、美味しい物の匂いを嗅ぎつけて神出鬼没のグルメプロデューサーは、さてさていったい手みやげに何を持っていったらいいものかと大いに頭を悩ませた。当たり前すぎても面白くないし、かといって単なるウケ狙いではセンスを疑われる。で、悩みに悩んで出した結論が、「1個2000円のりんご3個」だった。狙いはズバリ的中した。谷村の家族や招かれた客全員が、なんだなんだとりんごを取り囲み、みんなで大騒ぎしながら1個2000円のりんごを味わった。ほかの客が持参した1本ウン万円の高級ワインも霞んでしまうほど、食事会はりんごで大いに盛り上がった。プロデューサー氏が、してやったりとほくそえんだのは言うまでもない。

1個2000円のりんごの陰にも、フルーツ界の敏腕プロデューサーがいた。
新潟県三条市に、半世紀以上の歴史を持つ果物専門店「たからやフルーツ本店」がある。戦後の食糧難時代に、先々代が大学いもを商って土台を築き、今、3代目の金子栄利(かねこひでとし、32才)が、地域発の高級オリジナルフルーツで注目を集めている。1個2000円のりんごは、果物を通して感動を与えたいという彼が店を継いで実現した夢の一つだ。

金子は、日本でいちばん人口比で社長が多い街として知られる地元三条市の高校を卒業すると、善光寺の門前町、長野市長野駅前にある小林フルーツへ修行に出た。善光寺詣りの客を相手に、今ではすっかり通販でおなじみになった「頒布会」という販売システムを他にさきがけて確立したといわれる進取の気性に富んだ老舗のフルーツショップだ。彼はここで、りんごの産地である信州はもちろん、全国津々浦々をかけめぐり、あらゆるフルーツに関する現場の知識とノウハウを徹底的にたたき込まれ、同時に豊かな人脈を築いた。ただ仕入れて店頭に並べて売るのではなく、常日ごろ接しているお客さんの代表としてその声を生産者に届ける橋渡し役が必要であり、また重要なのだと学んだ。そんな彼が5年の修行時代を経て実家へ戻り、父親の薫陶を受け、やがて代替わりしてついに1個2000円のりんごを生み出すことになったのは、舌の肥えたある客の一言がきっかけだった。

「千疋屋さんより美味しいりんごはないの?」
この一言が、金子が生来持っているチャレンジ精神に火を付けた。その客は、もっと大きくて見栄えが良くて、たっぷり蜜が入ったりんごが欲しいと言った。その瞬間から金子は、フルーツ界の頂点に君臨する千疋屋をめざすことになる。品種は「ふじ」以外にはないと即断した。小林フルーツ時代に、日本一と見込んだ信州のりんご名人、小林忠義を訪ね、千疋屋にもないような世界一美味しいりんごを作りたい、一緒に作ってほしいと熱く語った。今、りんご栽培は、スーパー向けに量産できる小玉志向になっている。市場にはまったくといっていいほど大玉のりんごは出回らない。だから作らない。作りたくても作れない。大玉の方が甘くて美味しいものができると分かっていても…。そこに、値段はかまわないから美味しい大玉がほしいと金子が現れた。ふだん寡黙な名人がうなずいた。「やってみましょう」。彼もまた、昔ながらの大きくて美味しいりんごを、もう一度作ってみたいとひそかに思っていた。

小林名人は、標高450mから500m、傾斜角度が35度もある山の南急斜面に畑を持っていた。小さな軽トラックがやっとのことで走れる山道から、さらに険しい一本道を歩いて登ってようやくたどりつく。ここでは水やりから収穫まですべてが手作業で重労働となる。おまけに山の急斜面だけに水ハケがいい。水分を必要とする果樹にとってもかなり厳しい条件だ。ところが不思議なもので、厳しい条件に晒されると、植物は本来持っている生命力を最大限に発揮する。だから名人のりんごの樹は、水を吸収する力が強く元気いっぱいだ。有機栽培にこだわっているので、当然農薬散布も行わない。除草剤の代わりに木炭酢を噴霧、堆肥はキロ2万円の超高級コシヒカリを生産している新潟のとある農家と同じコンデンスミルク入りを使っている。この堆肥によって土中の微生物の力を最大限に発揮させることができるのだ。

果実は手を抜くとすぐに味に出る。
実を大きく蜜をたっぷり甘くするには、惜しみなく根気よく手間ひまをかけて、まねぐ。名人が言う"まねぐ"とは、1本の木にたくさん成った実を間引く作業だ。通常1本の樹に150〜200個の実が成るが、我が子のように育てたその実を、時季になると名人は泣く泣く半分落とす。さらに風や雪やヒョウを心配しながら畑の脇の小屋で寝泊まりして初雪ぎりぎりまで世話をして大きく大きく育てて収穫する。収穫後、蜜の入り具合・甘み・コク・実の重さ・色つや・完熟度を見て、1本の樹から30〜50個程度を名人の目利きでピックアップし、最終的に金子独自の基準で、糖度13.5度以上・熟度・色つや・傷の有無をチェックして、5〜10個にしぼった極上の実が、晴れて最高級ブランド「蜜の宝」となる。りんご1個に、プロデューサーと名人の想いと夢のすべてが詰まっている。

さて、では、と、そんなありがたくも贅沢な「蜜の宝」をいただく。
一口食べて懐かしく、二口食べて深みを感じ、三口食べて忘れがたし。もぎたてより、蔵で1週間ほど寝かせて追熟させた物が贈答用に使われるが、すぐに食べずにさらに1〜2ヶ月おいて、蜜が果汁となってりんごの実全体に溶け出してしみわたったタイミングで食べるのもまた極上の美味。サクッと一口囓ると、ジュワッとみずみずしい果汁が口の中に広がっていく。サクッ!ジュワッ!これぞまさに、"囓るジュース"である。



蜜がいっぱいの「たからや」のりんご。だから「蜜の宝」。

蜜がいっぱいの「たからや」のりんご。だから「蜜の宝」。

ほらっ。ね。こんなに蜜がいっぱい!

ほらっ。ね。こんなに蜜がいっぱい!

 1〜2ヶ月寝かせると、蜜がりんごの実全体に溶け出して、一口囓るとサクッ、ジュワッ!これぞまさに、

1〜2ヶ月寝かせると、蜜がりんごの実全体に溶け出して、一口囓るとサクッ、ジュワッ!これぞまさに、"囓るジュース"なのだ。タイトル写真の背景にあるりんごの蒸留酒「カルヴァドス」を口に含んで一緒に食べたら、あらら、おとなのデザートに変身だ!

標高450mから500m、傾斜角度が35度もある山の急斜面での作業は重労働だ。小林名人は「自分の代で終わりだな」とつぶやく…。

標高450mから500m、傾斜角度が35度もある山の急斜面での作業は重労働だ。小林名人は「自分の代で終わりだな」とつぶやく…。




協力:世界バリバリ☆バリューの本「史上最強!セレブのお取り寄せ」
  (アスコム刊 大好評発売中)


関連情報

「冠雪の実 蜜の宝」化粧箱入りたからやフルーツ本店
「冠雪の実 蜜の宝」
化粧箱入り 超特大1個 2,000円、3個 6,000円
木箱入り  超特大5個 10,000円、8個 16,000円
販売は11月後半から12月いっぱい。現在、早くもこの冬の予約受付中だ。
ちなみに2004年は、小林名人の合格基準に達するりんごがなかったため、一切の販売をしなかったという。おそれいりました。

「冠雪の実 蜜の宝じゅーす」
◆「冠雪の実 蜜の宝じゅーす」
化粧箱入り 1本 1000ml 2,000円 限定200本のみ
小林名人に3年越しで頼み込んでようやく実現した。「冠雪の実 蜜の宝」をそのまま手絞りしている。もちろん無添加、酸化防止剤も使用していない安心&贅沢な逸品だ。


わぐりたかし

わぐりたかし Takashi Waguri

放送作家。
超ゴージャスなセレブ番組「世界バリバリ☆バリュー」(TBS)から、その対極にあるスローライフな雑誌「ソトコト」のTV版「ハッピー!ロハス」(BS朝日)まで幅広い番組を担当。今話題の"美食の王様"来栖けい、築地王B級グルメ王ヤキニクエスト東京カリ〜番長をはじめ、グルメ雑誌編集長や人気フードライターなど飲食業界で活躍する知己に恵まれ、超A級三つ星クラスから庶民派B級グルメまで美味しいモノの情報には事欠かない。汐留名物「汐留らーめん」の発案者であり、「日本フードジャーナリスト会議」を主宰。「野ブタ。をプロデュース」「愛の流刑地」などのドラマ企画も手がけ、出版プロデューサーとしても活躍中。


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アンリ・シャルパンティエ「ガトー・ロワイヤル」 1個 一萬万六千八百円

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サミュエルアダムス「ユートピア」 1本(710ml) 一萬七千円

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ハチミツの高級ブランド「HACCI1912」小瓶40g 三千九百円

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幻のいちご「ももいちご」 1粒 千二百五拾円

#022
りんごの王様「冠雪の実 蜜の宝」1個 二千円 

#021
日本一のかめびし醤油「古醤油 十歳造」1本 180ml 五千四拾円

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中村藤吉ぼんぼにえーる 一箱8粒入 三萬壱千五百円

#019
鉄麺-iron noodle- 1人前 一萬五百円

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大黒屋総本家「幻の大田原牛」1枚 約180g 六萬三千円

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紫野和久傳「すっぽんの煮こごり」 1個 八千四百円

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幻のオリーブオイル「アウボカーサ」 1本 六千三百円

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最高級バナナ「アポ山スーパー800」 10本 六千三百円

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幻の「間人(たいざ)ガニ」 1杯 二萬五千円

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大間産 「本マグロ」 大トロ1kg 拾萬円(時価)

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水のドンペリ「シャテルドン」 1リットル 千八百円

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黄金のアジの干物「鯵小判」 1枚 四千四百拾円

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幻の高級辛子明太子、あき津 (あきづ)の「天」 四腹 一萬八千円

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柿のシンデレラ「太秋」 1玉 二千五百弐拾円

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京都・緑寿庵清水の金平糖「華やか」 1箱 一萬八千九百円

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梨の王様「新高梨」 1個 六千円

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紀州五代梅本舗「甲申年の梅 五福」 1粒 三千百五拾円

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王室御用達「エシレのバター」 2個セット 四千九百八拾七円

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米のロマネコンティ!天空米(てんくうまい) 5kg 一萬円

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仏蘭西焼菓子調進所 足立音衛門「栗のテリーヌ・天」1本 1萬円

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リスドォル・ミツの高級無添加食パン「ブラビッシモ」1本 五千円

#001
千疋屋のロイヤル・マスクメロンシャーベット 1個1萬五百円