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グルメ

今月の一本

文=港信之
日本でも有数のソムリエとして、また一流バーテンダーとして、お酒に対するこだわりを持ち続ける港信之さんが、ワイン、日本酒、シングルモルト、焼酎など毎月ひとつのブランドや銘柄を選び、一流のブランドや人気の銘柄を支える作り手たちのこだわりを伝えます。

POMMERY SUMMER TIME <Blanc de Blanc>

Moet et Chandon
「夏季限定シャンパーニュ」
ポメリーはシャンパーニュに初めて季節性を導入して、厳選された12のクリュ(畑)からの白ブドウのみを使ったブラン・ド・ブランを誕生させた。
夏季限定の”サマータイム“は、明るいゴールド色でさわやかな飲み心地、優しいフルーツの香りと歯切れの良さが特徴です。
これから喉が頻繁に渇いて来る季節です。喉の渇きや最初の一杯を爽やかなシャンパーニュで癒されてみては如何でしょうか。

「エペルネからランスまで地下貯蔵庫は続く?」
モエ・エ・シャンドン社の地下のワイン貯蔵庫が約28km(未開なところを除いて)に及ぶことは前記したとおりですが、現地で働いている人たちもまだまだ分からないことがあり、モエ・エ・シャンドンのあるエペルネからポメリーのあるランスまで、お互いの地下貯蔵庫がつながっているかも、などと語り合っているそうです。

「辛口シャンパーニュの誕生」
ポメリー社は1836年、ポメリーとグレースの2人により創設され、ポメリー氏が亡くなりポメリー夫人がポメリー社を引き継ぎました。ポメリー夫人は、シャンパーニュと言えば甘口という当時の常識(シャンパーニュが現在のような発砲しているワインのようになった歴史はさほど古くはなく1600年代の中ごろより、甘口のスパークリングワインとして登場しました)を覆して、食前酒として楽しめる辛口(ブリュット)の味を造りだしました。このブリュット・ナチュールの登場により、英国におけるシャンパーニュ消費量は一気に3倍にも跳ね上がったと言われ、19世紀末までにはヨーロッパ全土で愛飲されるようになりました。現在のポメリー・ブリュット・ロワイヤルの源流であり、ポメリー社は現在主流となっている辛口シャンパーニュのスタイルを確立した先駆者なのです。 Champagne

「自社栽培の葡萄と3年の熟成プロセス」
ポメリー社は、ブドウそのものの質の高さを重要視した自社畑を開発し(シャンパーニュは基本的に自社畑を持たず、様々な畑で取れた葡萄からワインを造ってもらうか、葡萄畑と契約し栽培してもらい買い付ける方法をとっている)、法律上の熟成期間最低1年6ヶ月以上に対し最低3年の熟成プロセスをとります。また、製造過程で不純なものを取り除きアロマを最大限に引き出す低温発酵をすることにより、非常にゆっくりと繊細なシャンパーニュ・バブルを生み出します。

現在では、その年間生産量は約1100万本を数え、世界6位の売上数量を誇っています。