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ヘルスケア こころとからだの元氣通信

第1回 健康は、最大の「財産」 文=下村満子 予防医学に軸足をおき、さまざまな新しい医療の形を提案する「こころとからだの元氣プラザ」から、こころの健康、からだの健康のための役立つ情報をお伝えします。

朝日新聞を途中退社し、フリーのジャーナリストと医療事業の経営者の二足のわらじを履くという人生の大転換をはかってから、もう10年以上が経ちます。父が亡くなり、その後を引き継がざるをえなかったからですが、正直、はじめは渋々でした。私は、一生ジャーナリストで在り続けたかったし、経営者とジャーナリストの両立は難しいと思ったからでした。

が、最近、「いのちと健康」にかかわる仕事は、ジャーナリストにとって最も重要なテーマのひとつであり、この分野においては特に、ジャーナリストの視点で経営をすることこそが大切なのだということが分かってきて、経営が面白くなってきました。

それに、医療、健康、ヘルスケアの事業と取り組めば取り組むほど、高学歴社会という点では世界でもトップレベルである日本人が、こと医療 ・健康管理に関しては、驚くほど無知であることが分かってきて、やることは幾らでもあると思うようになりました。

高齢化社会が声高に叫ばれている割に、本当に幸せで生き甲斐のある中高年の人生、リタイアメント後の生き方について、本質的な話はほとんどされていません。 「小僧com」の皆さんで、是非その辺の意見交換を展開していただければと期待しています。

さて、その幸せで生き甲斐のある人生は、人それぞれの価値観で違うと思いますが、どんな生きかたをするにせよ、絶対必要な条件があります。それは「健康」です。仕事も、趣味も、ボランティア活動も、旅行も、スポーツも、お酒も、おいしいものの食べ歩きも、すべては健康という土台があってのことです。健康維持 ・増進のための自己投資こそが、幸せなリタイアメント・ライフを送るための、第一歩だと私は思っています。

ところが、驚くほど、この健康に無頓着な方が多いのです。ゴルフや旅行などにはお金を使っても、健康への投資をけちるというのは、どういう訳なのでしょう。

勤めている間は、黙っていても職場の健康診断があるので、最低限のチェックは受ける機会があります(この会社負担の健康診断さえ受けない人がかなりいますが)。が、定年退職などをすると、この労働安全衛生法に基づく健康診断を受ける機会もなくなります。地方自治体などが提供する老人検診などがありますが、「俺は老人ではない」と思いたいし、「別にどこも悪くない」と、受診をしない。つまり、健康管理がおろそかになるのです。

が、これが一番危険なことです。この年代に入った人こそ、毎年、問題を抱えている人は年二回くらい、人間ドックなどのヘルスチェックが大切なのです。女性に更年期があるように、実は男性にも更年期があるのです。50歳を過ぎたころから、徐々に身体に変調をきたし、若いころのような状態ではなくなるのですが、その自覚がなく、変化の管理をしない人が多いのです。また、病気というのは自覚症状がないまま進行するものも多く、「別に悪いところはない」と勝手に思っていても、発症、進行している場合も多々あります。そして、自覚症状が出てきた時には、手遅れだったり、入院、手術といったおおごとになったりするのです。

人間、みな必ず死ぬ時がきます。問題は、いかに死ぬか、です。これは、結局、いかに生きるか、と同じこと。表裏一体です。いい死に方をしようと思ったら、いい生き方をすること。そして、「ピンピン、コロリ」−これが理想です。寝たきりにならず、ぼけず、元気に人生をエンジョイするには、まず、自己治癒力を高め、病気にならない身体を作ること。それには、ストレス・コントロール、リラクゼーション、健康な食事、適度な運動、健全な生活習慣、そして定期的なヘルスチェックを通しての健康管理と病気の早期発見。早期発見さえすれば、ほとんどの病気は大事にならず、本人も家族も楽です。また「こころとからだ」も一体です。こころが病めば、からだも病む。からだが病めば、こころも病みます。

医療法人社団「こころとからだの元氣プラザ」が、人間ドックや「こころとからだの相談室」、「認知症の早期発見」、ヨガ、気功、マッサージ、鍼灸などのホリスティック・メディスンなど、徹底して予防医療に軸足を置くメディカル・センターをめざしているものも、まさに、そのためです。

健康は、最大の「財産」だということから、スタートしていただきたいと思います。

関連情報

ありがとうおかげさま―いのちとは何か生きるとは何か 下村満子の本
●「ありがとうおかげさま―いのちとは何か生きるとは何か」(海竜社)
内容(「MARC」データベースより)
村上和雄、稲盛和夫、渥美和彦、米沢富美子、中森じゅあん、下村満子の6人が「命」「生きる意味」について語ったシンポジウムでの基調講演や発言を再構成、一部加筆して単行本化したもの。

下村満子(しもむら みつこ) Mitsuko Shimomura

慶応義塾大学経済学部卒。ニューヨーク大学大学院経済学修士課程終了。朝日新聞社入社、「週刊朝日」記者、朝日新聞ニューヨーク特派員。「朝日ジャーナル」編集長、朝日新聞編集委員などを経て、フリーのジャーナリストに。その間に女性としてはじめて「ボーン・上田国際記者賞」受賞、他に「日本翻訳出版文化賞」受賞、ハーバード大学 ニーマン特別研究員として招聘される。
1995年財団法人「東京顕微鏡院」理事長に就任。2003年より医療法人社団「こころとからだの元氣プラザ」理事長を兼任。経済同友会副代表幹事、潟泣lサンス取締役、福島県男女共生センター「女と男の未来館」館長、外務省外務人事審議会委員、東日本高速道路潟Rンプライアンス委員会委員他多数の役職を務める。2002年米国コロンビア大学医学部アテナ国際賞を受賞。
著書に「ありがとうおかげさま―いのちとは何か、生きるとは何か」「ハーバードメモリーズ」「成功の条件」「Made in Japan」「日本たたきの深層―アメリカ人の日本観」など多数。訳書にマリアン・レガト「イブに生まれて―こんなに違う女の医療と男の医療」ジョエル・マコワー「社会貢献型経営のすすめ」などがある。

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