いいもの見つけた
正統な古典も好きだが、そこに根ざしていながら意表をつくようなものを発見するのはもっとエキサイティングで嬉しい。
これらの漆器のカップやお椀がそうだ。ありそうでなかったデザイン。ある人がこの品々を目の前に広げて見せてくれた。うわぁ、と思わず声がでた。何かの本で見かけて以来探していたものだった。
秋田県の川連の塗り物であるこれらの品は、デザインと伝統技術との融合を目指して作られたという。シャープなデザインもさることながら、手に取ると丁寧な仕事ぶりを感じる。何か新しいことを目指すとき、時として未熟な力みを感じてガッカリすることが多いが、これは違う。デザインの力と作り手の力が共鳴しているような楽しさがある。写真で見るとずいぶんカラフルなのだが、本物は日本のしっとりとしたトーンの色使いで思ったより静かなのである。
お椀は飯椀として使ってみたい。カップはどう使おうか。しゃきしゃきした野菜をスティックにして盛ったらいいかしら。それとも、冷たいビーツのクリームスープなんか意外な感じで面白いかもしれない。そう、この器達は洋食器とも調和しそうだ。
これらを紹介してくれた人が言った。これってピエトストックマンの器と合うでしょ?と。まさにそう。なかなかやるね。実際、ストックマンのパリッと壊れそうな器と一緒にテーブルの風景を作ってみたくなった。繊細でしかも少しざんぐりとしたシンプルな料理の似合うストックマンの器と、クリームスープの似合う漆と面白い取り合わせだ。
揃いすぎの野暮、ほんとに日本的な言葉だと思う。色んな器を取り合わせて食卓の風景を作る楽しみは日本の素敵なところだ。この川連の器がしばらくおとなしかった私の中に潜む虫を起こしてしまった。小さすぎる食器棚の前で又悩むことになるだろう。
| [商品詳細] デザイン 川本真人 制 作 佐藤 公 社団法人日本クラフトデザイン協会会員 問い合わせ キャトルクレール TEL.03-5704-4460 |







