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旅 パワースポットの神秘

第2回 マチュピチュ	ペルー 文・マーティン・グレイ 訳・稲田智子 パワースポットとは、地球のエネルギーが特に集中して現れる場所。訪れた人に不思議な力と安らぎが与えられる場所です。日本では江原啓之さんがその力を紹介しています。パワースポットの第一人者として世界を巡るマーティン・グレイさんの著書「聖なる土地の力」から、マーティンさん個人にとっても重要な6ヶ所を選んでシリーズでご紹介します。

自分の魂が思い描く理想像に沿ったことをやりたいという切実な思いを実現するため、幻視体験で得たメッセージに従ってイースター島を訪れた私は、そこでさらに「古代宗教の巡礼路をたどるように」というメッセージを受け取り、マチュピチュに向かった。

第2回 マチュピチュ ペルー

1911年にイェール大学の考古学者ハイラム・ビンガムによって再発見されたマチュピチュの遺跡は、世界中で最も美しい古代遺跡の一つである。
インカ人が15世紀初頭にアンデス山脈の山の上(標高2761メートル)に建てた大規模な石の建造物であるといわれているが、一方で、ケチュア語で“古い山”を意味するマチュピチュは、そのはるか以前から神話や伝説の中で神聖な場所として崇められていたようだ。この遺跡の起源はわからないものの、ともかくインカ人は、ここに小さいながらもまれに見る優れた都市を建設した。山のふもとからは見えず、完全に自給自足を保ち、人々を養うのに十分な豊かな段々畑に囲まれ、自然の泉から湧き出る水を利用していた。そんなマチュピチュの町は、インカ人が秘密の祭祀を執り行う場所として利用していたようである。
山頂の灰色の花崗岩を削って造られた建造物は、建築物としても、芸術としても驚くべき傑作である。建材として使われた石の多くは重さが50トン以上もあるのに、それぞれが極めて精巧に削られており、互いにぴったりと密着しているのだ。その正確さというと、漆喰などを使っていないにもかかわらず、岩と岩の間には薄いナイフの刃さえ差し込むことができないほどである。
また、マチュピチュの主たる機能の一つが天文観測であり、マチュピチュ一帯にあるいくつかの石造建築物は、太陽や月の運行上の重要期間を的確に記録していることもわかってきた。特に魅力的な天文観測装置が“太陽をつなぎとめる柱”を意味するインティワタナと呼ばれる石だ。シャーマンたちの間では、敏感な人がこの石に額を付けると、石の力で霊的世界を見る目が開かれると語り継がれている。
またインカ帝国の人々は、神殿の中にあるインティワタナの石が割れたときには、土地の神々が死んだり離れていったりするのだと信じていた。マチュピチュの遺跡はスペインの征服者に発見されずにすんだため、インティワタナの石とそこに宿る神々は今もこの場所にいるのだという。

1533年にスペイン人がクスコを征服してからおよそ40年が経った頃、この山上の聖所は使われなくなり人々から見捨てられていった。



関連情報

「聖なる土地の力」

マーティン・グレイの本●「聖なる土地の力」(basilico刊)
内容(「BOOK」データベースより)
パワースポット、そこでは地の「気」と訪れた人の「気」が呼応して、不思議な力と安らぎが与えられる。パワースポット研究の第一人者、マーティン・グレイが書き下ろした聖地における神秘的力についての考察と世界各地のパワースポットを紹介。

マーティン・グレイ

マーティン・グレイ Martin Gray

「ナショナル ジオグラフィック」誌のフォトグラファー。また人類学者として、世界中の聖地や巡礼地を研究し写真に残すという活動に専心している。これまでに25年という年月をかけて100カ国以上を巡り、約1000ヶ所もの聖地を旅してきた。日本でも、1年間滞在し、北海道から本州、九州までを自転車でまわって神道や仏教の聖山、聖地に足を運んだ。10代の頃に4年間インドで暮らした経験があり、以後30年にわたってさまざまな瞑想法やシャーマニズムの手法を実践し続けている。自ら撮影した写真をまとめたスライドショーはアメリカやヨーロッパ各地で上映され、何十万人もの観客を魅了した。また、著者のウェブサイトには、これまでに1500万人が訪れている。



稲田 智子 (いなだ・ともこ)

翻訳家。神戸女学院大学文学部英文学科卒。大手メーカーを退職後、書籍、雑誌記事など、ノンフィクションを中心に様々な翻訳を手がける。主な訳書に「ひとめぼれの法則―顔から始まる運命の恋」(小学館プロダクション)など。


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