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旅 パワースポットの神秘

第3回 出雲大社 日本  文・マーティン・グレイ 訳・稲田智子 パワースポットとは、地球のエネルギーが特に集中して現れる場所。訪れた人に不思議な力と安らぎが与えられる場所です。日本では江原啓之さんがその力を紹介しています。パワースポットの第一人者として世界を巡るマーティン・グレイさんの著書「聖なる土地の力」から、マーティンさん個人にとっても重要な6ヶ所を選んでシリーズでご紹介します。

幻視体験で得たメッセージに沿って、イースター島、マチュピチュと旅した私は、マチュピチュでさらなる幻視体験をする。それは「日本から巡礼の旅をはじめよ」というものだった。

第3回 出雲大社 日本

標高460メートルほどの神山である八雲山(訳注 古来より出雲大社のご神体とされ、入山が禁止されている)のふもとに位置する美しい神社、出雲大社は、日本最古かつ最も重要な神道の聖所である。『古事記』と『日本書紀』によると、かつて存在した神社本殿は1200年まで国内最大の木造建築物であったといわれている。当時の本殿の高さは50メートルといわれ、奈良の東大寺(現存する世界最大の木造建築)の46メートルをもしのぐ。1200年頃に大火に見舞われ、その後高さ25メートルほどの本殿に建て直された。現在の本殿は1744年に造られたものである
出雲大社には神道の神、大国主命を祭っている。伝説では、大国主命の父神が母神に求愛し、この出雲大社で結婚したといわれている。神々の結婚が行われたということで、出雲大社は昔から日本人にとって特別な縁結びの社であった。また大国主命は古来より医学や農耕技術の祖と信じられてきた。
出雲大社には、年間少なくとも15回の主要行事がある。中でも「神在月」すなわち神々が集う月である11月(訳注 旧暦の10月にあたる。他県では11月は神無月と呼ばれるが、これは全国の神々がみな出雲に集まるため、各地方の神が不在になることからつけられた名)に開催される「神在祭」は、何千人もの信者が訪れる魅力あふれる祭である。この祝祭の間、国内各地の湖、川、山、などに宿る自然の霊、すなわち神々が出雲大社に集まって過ごすのだと信じられている。
神在祭では、社近くにある「稲佐の浜」で神々を迎える神事が行われる。わたしもこの神事に立ち会ったが、このときわたしには、確かにはっきりとした神秘的エネルギーが感じ取れた。海岸で迎えられた神々の御霊は神籬(訳注 榊に細い紐状の紙をつけたもの。神々の依り代となる)に宿られる。神事が終わると、神々の宿る神籬を携えた神官を先頭に、全国から集まった大勢の信者たちが行列を成して出雲大社へと向かう。


関連情報

「聖なる土地の力」

マーティン・グレイの本●「聖なる土地の力」(basilico刊)
内容(「BOOK」データベースより)
パワースポット、そこでは地の「気」と訪れた人の「気」が呼応して、不思議な力と安らぎが与えられる。パワースポット研究の第一人者、マーティン・グレイが書き下ろした聖地における神秘的力についての考察と世界各地のパワースポットを紹介。

マーティン・グレイ

マーティン・グレイ Martin Gray

「ナショナル ジオグラフィック」誌のフォトグラファー。また人類学者として、世界中の聖地や巡礼地を研究し写真に残すという活動に専心している。これまでに25年という年月をかけて100カ国以上を巡り、約1000ヶ所もの聖地を旅してきた。日本でも、1年間滞在し、北海道から本州、九州までを自転車でまわって神道や仏教の聖山、聖地に足を運んだ。10代の頃に4年間インドで暮らした経験があり、以後30年にわたってさまざまな瞑想法やシャーマニズムの手法を実践し続けている。自ら撮影した写真をまとめたスライドショーはアメリカやヨーロッパ各地で上映され、何十万人もの観客を魅了した。また、著者のウェブサイトには、これまでに1500万人が訪れている。



稲田 智子 (いなだ・ともこ)

翻訳家。神戸女学院大学文学部英文学科卒。大手メーカーを退職後、書籍、雑誌記事など、ノンフィクションを中心に様々な翻訳を手がける。主な訳書に「ひとめぼれの法則―顔から始まる運命の恋」(小学館プロダクション)など。


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