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旅 パワースポットの神秘

第4回 メテオラのギリシャ正教会ルサヌー修道院	ギリシャ  文・マーティン・グレイ 訳・稲田智子 パワースポットとは、地球のエネルギーが特に集中して現れる場所。訪れた人に不思議な力と安らぎが与えられる場所です。日本では江原啓之さんがその力を紹介しています。パワースポットの第一人者として世界を巡るマーティン・グレイさんの著書「聖なる土地の力」から、マーティンさん個人にとっても重要な6ヶ所を選んでシリーズでご紹介します。

私が世界中の聖地へと巡礼の旅に出たのには、三つの理由があった。その一つに、世界中の優れた聖なる建築物が、近代化や産業汚染によって破壊され失われてしまう前に、その姿を写真にとどめておくことである。

第4回 メテオラのギリシャ正教会ルサヌー修道院 ギリシャ

切り立った砂岩の岩山のてっぺんに建てられたメテオラの修道院は、世界でも類を見ない壮大な聖地だ。ギリシャ中北部テッサリア地方のペネウス渓谷を見下ろす土地に、メテオラの岩峰群はそそり立っている。メテオラとは“空中の岩”の意で、長い間人々に畏敬の念を抱かせてきた。旧石器時代の遺物が残っているので、紀元前10万年から4万年頃にこの岩山周辺に定住していた人がいたことがわかる。またキリスト教が広まるよりもずっと前から、隠遁者や行者たちがここに住んでいた。キリスト教の伝播は8世紀頃に始まり、12世紀頃には組織だった修道会ができていた。そして16世紀中頃、24のギリシャ正教会修道院が岩山の上に建築されたのである。修道院がある地点の標高は200〜600メートル(上からロープとウィンチを使って籠で運び上げてもらわなければたどりつけない修道院もある)で、18世紀中頃に一般の修道院制度への興味が薄らぐまで、ここは学問と芸術の中心地であった。だが、こうした「メテオリサ・モナスティリア」(高所に引っ掛けられた修道院の意)のほとんどがその後は見捨てられ、現在まで残っているものはわずか6カ所。そのうち4カ所は橋や、岩を切り出して作った階段を使って上ることができる。以前は人里離れた辺鄙な地域だったが、1960年代初めに高速道路が完成したおかげで、巡礼者や旅行客が訪問しやすくなった。


関連情報

「聖なる土地の力」

マーティン・グレイの本●「聖なる土地の力」(basilico刊)
内容(「BOOK」データベースより)
パワースポット、そこでは地の「気」と訪れた人の「気」が呼応して、不思議な力と安らぎが与えられる。パワースポット研究の第一人者、マーティン・グレイが書き下ろした聖地における神秘的力についての考察と世界各地のパワースポットを紹介。

マーティン・グレイ

マーティン・グレイ Martin Gray

「ナショナル ジオグラフィック」誌のフォトグラファー。また人類学者として、世界中の聖地や巡礼地を研究し写真に残すという活動に専心している。これまでに25年という年月をかけて100カ国以上を巡り、約1000ヶ所もの聖地を旅してきた。日本でも、1年間滞在し、北海道から本州、九州までを自転車でまわって神道や仏教の聖山、聖地に足を運んだ。10代の頃に4年間インドで暮らした経験があり、以後30年にわたってさまざまな瞑想法やシャーマニズムの手法を実践し続けている。自ら撮影した写真をまとめたスライドショーはアメリカやヨーロッパ各地で上映され、何十万人もの観客を魅了した。また、著者のウェブサイトには、これまでに1500万人が訪れている。



稲田 智子 (いなだ・ともこ)

翻訳家。神戸女学院大学文学部英文学科卒。大手メーカーを退職後、書籍、雑誌記事など、ノンフィクションを中心に様々な翻訳を手がける。主な訳書に「ひとめぼれの法則―顔から始まる運命の恋」(小学館プロダクション)など。


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