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旅 パワースポットの神秘

第5回 エイブベリーの環状列石	イギリス 文・マーティン・グレイ 訳・稲田智子 パワースポットとは、地球のエネルギーが特に集中して現れる場所。訪れた人に不思議な力と安らぎが与えられる場所です。日本では江原啓之さんがその力を紹介しています。パワースポットの第一人者として世界を巡るマーティン・グレイさんの著書「聖なる土地の力」から、マーティンさん個人にとっても重要な6ヶ所を選んでシリーズでご紹介します。

私が世界中の聖地へと巡礼の旅に出た理由には、世界各地の神聖な場所で報告されている超自然現象について研究することもあった。巡礼地一帯には、確かにその聖地を取り囲み満たすように、凝縮した神聖な“気”が漂っていることを、数々の証拠が示している。

第5回 エイブベリーの環状列石 イギリス

ストーンヘンジの北に位置するエイブベリーは、世界で最も大きな環状列石であるといわれている。エイブベリーの遺跡群には、直径約350メートルもの広い土地を囲む、草に覆われた石の土手があり、巨大な円を描くように不ぞろいな形の石が並べられていた。そしてその内側にも二つの環状列石がある。石の高さは2.7メートルから6メートルを超えるものまであり、重さは40トンもある。発掘調査の結果、三つの環状列石には当初、少なくとも154個の石が用いられていたことがわかったが、そのうち現存するのはわずか36個である。中世末以降、異教の風習の名残を根絶しようとしたキリスト教徒たちによって多くの石が破壊され、17〜18世紀には周辺地域に教会や家屋を建てるための建材として、さらに多くの石が持ち出されていった。

18世紀初め頃にはまだ、エイブベリー遺跡の全体的な配置が、錬金術の伝統的なシンボルのように円を横切るヘビの形をしていることが認識できた。立石を並べて作った幅15メートルほどの道が巨大なヘビの頭と尾の姿を描き、田園地帯へと伸びている。エイブベリーの環状列石のすぐ近くには、ヨーロッパ最大の巨石建造物、シルベリー・ヒルがあり、また周辺の田園地帯には数多くの環状列石や地下墓室が、天体の配列に従って配置されている。またエイブベリーの寺院は、南イングランドを約320キロメートルにわたって横切る直線上に聖地が並ぶ、新石器時代の広大な遺跡構造の一部を成している(訳注 このような遺跡の直線配置はレイラインと呼ばれる)。エイブベリーのほかにも、グラストンベリー・トールやセントマイケルズ・マウントといった伝説上の聖地がちょうどこの線上に位置している。


関連情報

「聖なる土地の力」

マーティン・グレイの本●「聖なる土地の力」(basilico刊)
内容(「BOOK」データベースより)
パワースポット、そこでは地の「気」と訪れた人の「気」が呼応して、不思議な力と安らぎが与えられる。パワースポット研究の第一人者、マーティン・グレイが書き下ろした聖地における神秘的力についての考察と世界各地のパワースポットを紹介。

マーティン・グレイ

マーティン・グレイ Martin Gray

「ナショナル ジオグラフィック」誌のフォトグラファー。また人類学者として、世界中の聖地や巡礼地を研究し写真に残すという活動に専心している。これまでに25年という年月をかけて100カ国以上を巡り、約1000ヶ所もの聖地を旅してきた。日本でも、1年間滞在し、北海道から本州、九州までを自転車でまわって神道や仏教の聖山、聖地に足を運んだ。10代の頃に4年間インドで暮らした経験があり、以後30年にわたってさまざまな瞑想法やシャーマニズムの手法を実践し続けている。自ら撮影した写真をまとめたスライドショーはアメリカやヨーロッパ各地で上映され、何十万人もの観客を魅了した。また、著者のウェブサイトには、これまでに1500万人が訪れている。



稲田 智子 (いなだ・ともこ)

翻訳家。神戸女学院大学文学部英文学科卒。大手メーカーを退職後、書籍、雑誌記事など、ノンフィクションを中心に様々な翻訳を手がける。主な訳書に「ひとめぼれの法則―顔から始まる運命の恋」(小学館プロダクション)など。


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