ソムリエ港のこだわりワイン
昔昔、日本がまだ「ワイン」と言う言葉になじみが無かった頃、ポルトガルワインが日本に入ってきました。江戸時代に「葡萄酒」が商人の間でもてはやされはしましたが、その味わいは今とは違い「美味しい飲み物」とはいえないものだったようです。
時は経って、明治時代後期の1907年。「赤玉ポートワイン」が発売されます。ポルトガルのワインに刺激を受けての発売だったように思うのは、港だけでしょうか。
ポルトガルのワインと言えば甘口の「ポートワイン」が一番有名でしょうが、ポルトガルにも様々な産地があり、辛口から甘口まで幅広く産出しています。
今回ご紹介する「XISTO」は、Douro地区という所で産出されています。このDouro(ドウロ)地区は、ポートワインの産地でもありポルトガル一有名なポルトガルの北東地に位置している産地です。
石垣の段々畑などのアップダウンの激しい土地や、広大にブドウ畑が広がる穏やかな土地など、様々な良質のブドウ畑から素晴らしいワインが生まれます。
味わいは、それこそポートワインの香りのような、果実を煮詰めてジャムになりかけた状態の香りや、黒胡椒。少しチョコレートに似た香り立ち。タンニン分もしっかり感じられて複雑さが十二分に出ています。
グラスは大きめのグラスがベストですけど、無ければロックグラスでももちろんOKです。
飲んでいただきたい温度はちょっと高めです。20度から23度ほど。お食事をされる室内に近い温度がいいでしょう。
飲まれる20分ほど前にコルクを空けておくともっといいものになるでしょう。
合わせたい料理ですが、今の時期ですと、鹿肉の赤ワイン煮、
鶉(うずら)の黒胡椒焼。しっかりした肉料理であればいいでしょう。
ご自宅ですと、ビーフシチュー、家庭の焼肉、チーズフォンデュなど如何でしょう。
もっと簡単に、バケット(フランスパン)をかじりながらなど如何でしょう。バケットの香ばしさやパンの甘さがもっと素敵になるはずです。
チーズとともに、もOKですよ。
近頃、ちょっと気になっていることですが、「ワインとチーズは合わない」というコメントをよく耳にします。チーズの動物性油脂肪分がワインの味わいを台無しにする?とか。
しかしながら、油脂肪分を赤ワインは舌先から取り去ってくれる魔法?の液体なのですよ。確かに味の強いチーズと一緒に良い赤ワインを飲むのは、ワインの香りが邪魔されてもったいない感じを受けます。ただし、感じ方は100人いたら100通りです。実際にチーズと相性が良いワインはいっぱいあります。自分の舌で確かめていただければいいと思います。
もちろんこの「XISTO」もチーズとの相性はいいですよ。特に「コンテ」「ゴーダ」などのハードチーズと言われているものなどはマリアージュします。
ワインは肩肘張らずに、気軽に気楽にです。
プロフィール

港信之(みなとのぶゆき)
ソムリエ、銀座Wine・Bar・Italian「SPACE」取締役支配人。2004年12月ホテル西洋銀座で開催されたジョエル・ロブションとロバート・パーカー両氏による「ヘドニスト・ディナー」(いわゆる「100万円ディナー」)のシェフ・ソムリエを務める等、数々のイベントで活躍した伝説的なソムリエ。
現在は銀座にある、イタリアンキュイジーヌとワインを楽しめるお店「SPACE」の支配人を務める。
バーテンダーとしても内外の大会で入賞する等、ワインに限らず、シングルモルトや日本酒、焼酎等お酒に関する知識は超一流。実際の作り手との交流も欠かさない。
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